年下御曹司は初恋の君を離さない

「これだけ仕返ししておけば、彼女も未来さんに二度と手だしできないよね」
「もしかして……?」

 私は彼の腕の中から抜けだし、首を傾げる。

 今日の出来事を全て思い出して改めて考えてみても、都合が良すぎる展開だった。
 畠山さんと彼女のご両親を今回のプレスリリースに招いたこと。そして、マスコミの前で敢えてプラベートの発言に踏み切ったこと。そしてなにより、畠山さんの恋人まで登場したのだ。

 色々な手筈がなければ、できないことばかりだ。

 チラリと友紀ちゃんに視線を投げると、彼はフフフと意味深に笑うのみで答えてはくれない。
 どうやら今回の顛末を話すつもりはなさそうだ。

 呆れつつため息を零す私に、友紀ちゃんは目を輝かせた。

「畠山に啖呵を切る未来さん、めちゃくちゃ格好よかった。惚れ直した!」
「うっ……」

 出来れば忘れてほしい。だが、あれだけの聴衆の前で啖呵を切ってしまったのだ。なかったことにはできないだろう。
 ガックリと肩を落とす私とは裏腹で、友紀ちゃんはとっても嬉しそうだ。
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