年下御曹司は初恋の君を離さない
「未来……、好きだ」
心臓が打ち抜かれるかと思うほど官能的な声に、私の身体は甘く震え出す。
彼が初めて私を呼び捨てで呼び、ドキッと胸が大きく高鳴る。
ソッと口づけをしたあと、彼の目をまっすぐに見つめた。
「私もよ……友紀」
お返しとばかりに私も初めて彼のことを呼び捨てで呼ぶ。
こんな甘い時間がずっと続きますように。そんなことを願いながら、私は彼の体温を身体全体で受け止めた。
だが、このときの二人はこの後大変なことになるとは予想もしていない。
マスコミがドラマもビックリな展開を迎えたラブストーリーだと囃し立て、どこか芸能人のような扱いをされるようになることも。
そして、二人のこれまでの恋が智子ちゃんの手によって書き下ろしされ、映画化される未来がくるなんて……!!
その効果なのか。新商品の売れ行きは凄まじいものがあり、うなぎ登りで生産が追いつかないほど。
〝恋が成就する抹茶チョコ〟と有名になり、長年のヒット作になることも、今は知らない。
誰もが想像できなかった未来が二人を待ち構えている。
「未来……愛しているよ。君を離さないから」
友紀ちゃんの切ないほど愛おしい声を聞いた私は嬉しさを抑えることができず、彼を引き寄せて自らキスを強請ったのだった。


