失礼ですが、強い女はお嫌いですか?
「……それは無理だ」
レオネルはリリエラの申し出を拒否した。
そこでようやくリリエラは顔を上げる。リリエラの表情には不満がありありと浮かんでいた。
レオネルは何故かホッとする。
「私が今からやろうとしていることは、レオネルに関係のないことでしょう?」
「そうだな」
「ならっーー」
「だからって、危険に身を置こうとしていることがわかってて、見過ごせると思うか?」
いつの間にかレオネルはリリエラの真っ正面まで来ていた。
身を屈め、覗き込んできたレオネルの顔がリリエラには知らない顔に思える。
「……危険じゃないって言ってるでしょ。大体、何をするかわかってるの?」
「わからん」
「……は?」
清々しいまでの即答にリリエラは動きを止めた。
どう考えても、先程までの言動は事情を知っている風ではなかったか。
「え……知らないのに、止めてたの?」
「何か依頼を受け、解決のために動き回ってることしか知らない」
腰に手を当て、堂々と宣言しているレオネルに、リリエラが何とも言えぬ顔を浮かべたのは仕方がないだろう。

