朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】


りゅうとふゆが高等部に入ったことで、俺がまともに授業を受けていなかった理由を絆に知られた。


学年も違ったのに、それまで以上に追い掛け回して来た。
 

俺はただ、それが楽しかったから止めようとかせずに追い掛け回されていたんだけど、その頃りゅうも厄介なことに巻き込まれていて、絆もそっちの一人だと思われたようだ。
 

絆を俺の傍から排除しようとしたから、ぶっ飛ばして置いた。
 

……皮肉にもそれで、俺が絆を特別に思っているのだと気づかされた。


たぶんずっと前から好きだったんだと。
 

それを話したら、りゅうは蒼い顔で謝って来た。


りゅうが顔色を変えるのは珍しい。
 

以来、俺は絆に告白しまくっているんだけど、絆の反応はなんと言うか……素直に肯いてはもらえないんだけど、拒絶も否定もされていない、宙ぶらりんな状態だ。

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