誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

 その必死さが漏れて伝わったのか、『お?』というような雰囲気で閑が目を見開いて、また恥ずかしいやら照れくさいやらなんやらで、顔が熱くてたまらない。

「あの……一緒に過ごせるって思ってなかったから……すごく……嬉しいです……。お仕事の都合をつけてくれたんですよね? 来てくれて、ありがとうございます」

 それからおずおずと、閑の肩に、体をくっつけた。
 その次の瞬間、閑が身もだえするような独り言をこぼす。

「なんでそんな可愛いこと……ああ、もうっ……」
「え……?」

 小春としては素直に感謝の気持ちを表しただけなのだが、エレベーターのドアが開いた瞬間から、閑の目はあまくしっとりと、濡れたような欲望で輝いていた――。




「あ、あの、待って……っ」
「だめ、待たないよ」

 部屋に入ると同時に、閑に体を抱き寄せられて、そのまま全身を包み込むように抱きしめられる。ただ抱きしめられるだけではない。閑の指が小春の髪をまとめたバレッタを取り、いつものように、それをポーイと適当に投げ捨てる。

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