誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

「はぁ……」

 大人が四人は眠れそうなベッドにうつぶせになったまま、小春は深いため息をついていた。

「そのため息の理由はなに?」

 その声を聞いて、同じように隣でうつぶせになった閑が、面白そうに尋ねる。
 おそらくわかっていて尋ねているのだろうとわかったが、小春は正直にその質問に答えた。

「なにって……なんていうか、あっという間に日が落ちてしまったなって……」

 そう、気が付けばもう五時を過ぎていて、太陽は沈みかけている。

 時間を無駄にしたと思っているわけではない。
 ただ、いったいどれだけ夢中で抱き合っていたのかを考えると、少し怖くなってしまった。愛し合う時間というのは、あっという間に流れ去っていくものなのかもしれない。

 閑は、ふふっと笑って、小春の裸の背中に手のひらを滑らせた。

「これは俺たちにとって大事な時間だと思うけど」
「も、もちろん私だって、無駄だって思ってるわけじゃないですよ?」

 小春は慌てて、閑のほうに顔を向ける。

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