誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

「今回、小春とクリスマスを過ごすために、俺は槇先生にいきなり有休を申し出たわけだけど、ただそれだけやって、ここに来たわけじゃない」
「閑さん……?」

 いったいどういうことだろう。

 彼の言いたいことの意味が分からず、小春は首をかしげる。

 すると閑は壁にかかっている時計を見あげて、ふっと表情を緩めた。

「ここから空港まで十五分くらいだったかな。まだ時間は十分ある。とりあえずシャワーを浴びて、着替えよう」
「空港……時間?」

 さっぱり意味がわからないが、閑は体を起こし、ベッドを降りる。
 だが小春は閑のことを信じている。彼がそうしようというのなら、してみようと思う。理由はすぐにわかるはずだ。

「はい」

 小春はこくりとうなずいて、せめて体を隠そうと閑が床に投げ捨てた下着を手に取ろうとしたのだが、

「今からシャワーなんだから必要ないよ。それにふたりで浴びるんだし」

 と、その手をつかまれ、体を軽々と抱き上げられてしまった。


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