誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

「くっそ……その点に関しては、言い返せない」

 そういいながら閑は、楽しそうに笑って、小春の顔を覗き込んだ。

「でも、俺だいぶ改善されたよね?」

 キラキラした明るい色の瞳が、太陽の光をうけて輝く。
 小春に褒められたいと、顔に書いてあるのがわかる。

 だが、果たして褒められたものだろうか。
 確かに帰宅後、着ているものをあちこちに脱ぎ散らかす回数は減ったが、ゼロになったわけではない。

「うーん……」

 そうやってしぶる小春を見て、

「えっ……」

 閑が困ったように眉を寄せる。

「タオルとかそのへんにぽいぽい置いちゃうし」
「そうだっけかな……うーん……」

 閑は軽く肩を竦め、ぎゅっと目を閉じ、それから首を横に振った。

「道のりは険しいな……」

 そんなふたりのやりとりを見て、蒼佑がククッと喉を鳴らすようにして笑う。

「うまくいってるんだな。羨ましいよ」

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