誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
大きな手が小春の頬を包み込み、顔を上げさせた。
「……大丈夫です」
「小春が我慢強いのは知ってるけど、そうやって強がるのはよくないな」
閑はそのまま小春の体を抱き寄せて、よしよしと頭を撫でる。
そうやって撫でられていると、広い閑の胸の奥から、彼の心臓の音が聞こえた。
ドクン、ドクンと脈打つ力強い鼓動に、次第に小春の気持ちは落ち着いてくる。
(閑さん……優しいな……)
どう考えても面倒くさい女だったと即座に反省した小春は、顔を上げて笑顔を作った。
「ごめんなさい。ちょっとナーバスになって」
すると閑はそんな小春を見て、穏やかに笑う。
「そっか……俺は小春と一緒にいるの、すごく楽しいし、ホッとするから、無神経な俺が小春を傷つけたかもしれないと思ったら、ハラハラするんだけど……」
どうやらいらぬ心配をかけてしまったようだ。
慌てて小春は首を振った。
「ちっ、違うんです、傷ついたとかじゃなくて、あの……嫉妬して……」
「は?」