誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
「うんうん、ごめんね。でも嬉しい。すっごく嬉しい。これで酒が飲める」
「人をつまみにしないでくださいっ、もうっ……!」
小春は笑って、閑の胸に額を押し付けた。
そうやってふたりで言い合っていたら、つまらないことで悲しくなったり、やきもちを焼いていた気持ちが、霧のように消えていく。
閑といると、いつもこうだ。
海のように広く、太陽のようにあたたかい彼に、自分はとても救われている。
「……ありがとうございます」
「なにが?」
「いつも元気をくれて……」
すると閑が小春を抱いたまま、クスッと笑う。
「そんなの、お互い様だよ。俺だって、小春にたくさん元気をもらってる。君と一緒にいるから、ちゃんとしようって思えるし」
「――床にお洋服を脱がないとか?」
少し冗談めかした小春に、
「そうだな。ひとりならもっと荒れた生活してるよ。君に褒められたくて、ゴミをゴミ箱に捨てる努力もしないだろう」
閑も笑って答える。
それからふと思いついたように、ゆっくりと言葉を選びながら閑が口を開く。