誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~

 そして彼から与えられるキスは激しくなる一方で――。

「もっと……触れたい……」

 閑が熱っぽく囁くのを、小春は無言で見上げる。

 目は悪い方ではないのだが、目の前にいるはずの閑が淡くにじんで見える。
 きっと興奮して、瞳孔が開いているんだと、そんなどうでもいいことを考えながら、小春はうなずいた。

 その瞬間、

「きゃっ……」

 体がまるで米俵でもかつがれるように宙に浮いた。

 そのまま閑の手によって、軽々とソファーへと運ばれる。まるで泥棒だと思ったが、こんな上品でハンサムな泥棒はいないだろう。

「……全部脱がせていい?」

 乱れた前髪の奥から、閑が燃えるような目で、自分を見つめている。

 そんな彼を目にして、『ノー』という選択肢はここにはない。

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