誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
最初は恥ずかしがっていた小春も、閑から与えられる少し意地悪な指先や唇にすっかり理性を飛ばされて、気が付けば閑が見たいものを見せてしまっていた。
ずっとひそかに思っていた男と、体を重ねた。
このことに後悔はない。
だが小春は、違うことが気になっていた。実に真面目な表情で、唇をギュッとかみしめる。
自分は彼にどんな風に思われたのだろう。
最中になんども、彼に『もっと』とおねだりしなかっただろうか。
もちろん閑のリードがあってのことだが、普段の地味でおとなしい自分とは信じられないくらい、大胆に振舞った気がする。
『――小春……そういう顔するんだ……めちゃくちゃ興奮する』
閑がそうささやいて、小春の首筋に歯を立てた時、もっとしてほしいと、言ったような気がする。
断片的に、思いだした記憶の連続に、小春は心の中で叫び声をあげた。
(なんでなの? 私、初めてだったのにーっ!)
そう、小春は“初めて”だった。