明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
好きだから、ではなく、子のために。津田家の跡取りを産むために。

もちろん、津田家は地位を得るため、一橋家は津田家の財力を頼りたいための結婚であることは百も承知だ。

だけど、愛という感情がどこにもないのはやはり悲しいと感じてしまった。



翌朝は朝日が昇る頃には目が覚めた。
女中の仕事を始めるようになってから朝は自然と早起きになったのだ。

ん!!

けれども、隣で行基さん眠っていることを忘れていて、大きな声を上げそうになった。


長いまつげに、すべすべの肌。
そして、私にはない大きな喉仏。

しかも昨晩より浴衣が乱れていて、鍛えられた胸筋が空気にさらされている。

その様子をこんなに間近で見てしまい、動揺のあまり耳まで熱い。


しかし、男性と枕を並べるなんて初めてだったのにこれほどぐっすりと眠れたのは、祝言の疲れが出たからだろうか。

それとも、彼が足を温めてくれたから?
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