明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
「お義母さまは、いつも出席されているのですか?」
「はい。西洋では婦人同伴ということが多いんです。社長ももちろん出席されるので、奥さまも。行基さんは今までおひとりでの出席でしたが、ご結婚されましたのであやさんにも是非」
妻にはそんな役割もあるんだ……。
「ですが、行基さんの横で笑顔でいてくだされば十分です。仕事の話は行基さんや私たちがいたします。華を添えていただければと」
「華なんてとんでもない!」
真顔で返すと、彼は大きく首を振る。
「いえいえ。行基さんの自慢の奥さまです」
「そうだとうれしいのですが……」
そうなんだろうか。怒らせてしまったのに。
けれども、彼の妻は私なのだし、そうした役割が必要ならやるしかない。
彼が心血を注ぐ津田紡績のためならば、私もできる限りの努力をして役に立ちたい。
「行基さんは政府の偉い方ともお会いになるんですね」
「はい。西洋では婦人同伴ということが多いんです。社長ももちろん出席されるので、奥さまも。行基さんは今までおひとりでの出席でしたが、ご結婚されましたのであやさんにも是非」
妻にはそんな役割もあるんだ……。
「ですが、行基さんの横で笑顔でいてくだされば十分です。仕事の話は行基さんや私たちがいたします。華を添えていただければと」
「華なんてとんでもない!」
真顔で返すと、彼は大きく首を振る。
「いえいえ。行基さんの自慢の奥さまです」
「そうだとうれしいのですが……」
そうなんだろうか。怒らせてしまったのに。
けれども、彼の妻は私なのだし、そうした役割が必要ならやるしかない。
彼が心血を注ぐ津田紡績のためならば、私もできる限りの努力をして役に立ちたい。
「行基さんは政府の偉い方ともお会いになるんですね」