明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
これはもしかして……。


「待てない。あやが欲しい」


あからさまな言葉に、体が火照るのを感じる。

でも、まだうっすらと明るいし、まさか突然こんなことになるとは思っていなかったので、心の準備が整わない。


「んっ……あっ」


私の襟元をグイッと開いた彼は、鎖骨のあたりを舌で舐め、音を立てて吸った。


「怖いか?」


どんなことが行われるかは、少しはわかっているつもり。

行基さんに体をゆだねればいいとは教えてもらったものの、何事も初めての経験には不安がつきものだ。


「はいっ」
「ぷっ、ははは。正直なやつだ。だが、やめてはやれないな。お前のすべてを俺のものにしたい」


彼は見たことがないような意地悪な笑みを浮かべて、私を見下ろす。


「こ、怖いですが、やめてほしいわけでは……ありません。ただ、まだ明るくて恥ずかし——」


もうすぐ夜の帳が下りてくるとはいえ、まだ明かりを灯さずとも彼の顔がはっきりと見える。

こんな状態で裸をさらすなんて、顔から火を噴きそうだ。
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