明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
「角田さんは路頭に迷っていた私を助けてくださり働かせてくれました。住むところを探していると言ったら部屋も貸してくださり……」


正直に話すと、彼は手の力を緩め、私をくるっと回して向きあった。


「まさか、そういう仲なのか?」
「そんなわけありません」


求婚はされたが、私の心は動かなかった。
だって……あなたが好きでたまらないのだから。


「疑ってすまない。お前のこととなると冷静ではいられない。誰にも触れさせたくないんだ」


嫉妬、してくれているのだろうか。

自分は章子さんとそういう関係になっておいて? 
私が同じように心を焦がすとは思わなかったの?


「ゆ、行基さんは、どうなんですか?」


もう全部ぶちまけよう。

私はそもそも上流階級の人間ではない。
そんな人たちのたしなみを理解できない。


「どう、というと?」


この反応はなんなんだろう。
妾を持ち、他に子を作ることは当然ということ?
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