明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
「でも仕事が忙しく、お前を探す隙もなかった。そのうち初子さんとの縁談が持ち上がり、これも津田の家に生まれた運命だと受け入れた。それなのに、見合いの席でお前を見かけて息が止まった」
やはり気づかれていたんだ。
出会ったときとは違うみすぼらしい着物を纏い、髪を振り乱していたというのに。
「女学校に通っているはずのあやが、なぜ女中のようなことをしているのかわからなかった。だが、初子さんに恥をかかせるわけにはいかないと思い、縁談を受け入れた。その初子さんがまさか恋をしているとは知らずにね」
そう、だったのか。
彼はやはり優しい人だ。
きちんと初子さんが胸の内を告げれば、縁談もなかったことにしてくれたかもしれないのに。
今となっては遅いのだけれど。
「お前が女学生だったことはないと言うので、思い違いかもしれないと最初は思った。でも、一緒に暮らしてると、ますますあのときの娘だったと思うようになり……、暴漢に襲われたときこの時計で脈を測ってくれているのを見て、やっぱりと」
やはり気づかれていたんだ。
出会ったときとは違うみすぼらしい着物を纏い、髪を振り乱していたというのに。
「女学校に通っているはずのあやが、なぜ女中のようなことをしているのかわからなかった。だが、初子さんに恥をかかせるわけにはいかないと思い、縁談を受け入れた。その初子さんがまさか恋をしているとは知らずにね」
そう、だったのか。
彼はやはり優しい人だ。
きちんと初子さんが胸の内を告げれば、縁談もなかったことにしてくれたかもしれないのに。
今となっては遅いのだけれど。
「お前が女学生だったことはないと言うので、思い違いかもしれないと最初は思った。でも、一緒に暮らしてると、ますますあのときの娘だったと思うようになり……、暴漢に襲われたときこの時計で脈を測ってくれているのを見て、やっぱりと」