独占欲強めの王太子殿下に、手懐けられました わたし、偽花嫁だったはずですが!
「だからといって、何ができるというわけでもないからな。こちらの国でレースが流行しているから、レースを仕入れる商人が増える。その結果、安価なレースが出回るようになって、街中の女性達が使うようになったというだけの話だ」
「我が国は痛手をこうむってるわけじゃないですから……今のところは、ですけど。デルガド王国が本気を出してきたら、追いつかれてしまうかもしれませんねぇ」
それだけが、フィリーネにとっては心配だ。ライラの国には、フィリーネの国とは比べ物にならないくらいたくさんの職人がいる。彼らが総力を挙げて挑んできたら、フィリーネ達に追いつくのなんて、あっという間な気がするのだ。
「品質は素晴らしいのに、街の人でも手が届く値段ですもんね。さすがにそこはユリスタロ王国は対抗できないから……」
「その前に、ユリスタロ王国のレースが最高だという評価を得るしかないだろう。明日も舞踏会には、お前を連れて出る」
「ありがとうございます。なんだか、私、虫よけ役の割にずいぶん気を使ってもらってるみたいですね」
きっと、だから好きになってしまったのだ。虫よけなんて役割なのに、彼はフィリーネに対して気を配ってくれる。お礼を言ったら、アーベルは複雑な表情になった。
「我が国は痛手をこうむってるわけじゃないですから……今のところは、ですけど。デルガド王国が本気を出してきたら、追いつかれてしまうかもしれませんねぇ」
それだけが、フィリーネにとっては心配だ。ライラの国には、フィリーネの国とは比べ物にならないくらいたくさんの職人がいる。彼らが総力を挙げて挑んできたら、フィリーネ達に追いつくのなんて、あっという間な気がするのだ。
「品質は素晴らしいのに、街の人でも手が届く値段ですもんね。さすがにそこはユリスタロ王国は対抗できないから……」
「その前に、ユリスタロ王国のレースが最高だという評価を得るしかないだろう。明日も舞踏会には、お前を連れて出る」
「ありがとうございます。なんだか、私、虫よけ役の割にずいぶん気を使ってもらってるみたいですね」
きっと、だから好きになってしまったのだ。虫よけなんて役割なのに、彼はフィリーネに対して気を配ってくれる。お礼を言ったら、アーベルは複雑な表情になった。