独占欲強めの王太子殿下に、手懐けられました わたし、偽花嫁だったはずですが!
「問題は、そこじゃないだろう——」
ほら、アーベルとはもう普通に話すことができている。心配なんてする必要はないのだ。
だが、そこにふっと入り込んできたのは、ライラだった。
「ご一緒しても、よろしいかしら?」
「今、フィリーネと大切な話をしているところなんだ」
アーベルは、ライラを追い払おうとした。だが、フィリーネは開いている椅子をライラに勧めた。
「最近、街中で流行ってるレース、ライラ様のお国の品なんですって? 私も、ほら、買ったんですよ!」
レースのハンカチは、先日アーベルと一緒に出掛けた時に買ったものだ。これだけの見事な品を、これだけ安価に売ることができるというのは素晴らしい。
けれど、ライラはフィリーネの誉め言葉が気に入らなかったみたいだった。
「あなたから見たら、安物でしょう?」
「たしかに、お安かったけれど、これだけの見事な品をこんなに安価に提供するなんて——今、素晴らしいってアーベル様ともお話してたとこなんです」
これは、フィリーネの本音だった。だが、ライラが手にしている扇は、雪の乙女、シエルのレースがあしらわれたものだった。
ほら、アーベルとはもう普通に話すことができている。心配なんてする必要はないのだ。
だが、そこにふっと入り込んできたのは、ライラだった。
「ご一緒しても、よろしいかしら?」
「今、フィリーネと大切な話をしているところなんだ」
アーベルは、ライラを追い払おうとした。だが、フィリーネは開いている椅子をライラに勧めた。
「最近、街中で流行ってるレース、ライラ様のお国の品なんですって? 私も、ほら、買ったんですよ!」
レースのハンカチは、先日アーベルと一緒に出掛けた時に買ったものだ。これだけの見事な品を、これだけ安価に売ることができるというのは素晴らしい。
けれど、ライラはフィリーネの誉め言葉が気に入らなかったみたいだった。
「あなたから見たら、安物でしょう?」
「たしかに、お安かったけれど、これだけの見事な品をこんなに安価に提供するなんて——今、素晴らしいってアーベル様ともお話してたとこなんです」
これは、フィリーネの本音だった。だが、ライラが手にしている扇は、雪の乙女、シエルのレースがあしらわれたものだった。