艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
それに何より、父と葛城さんが随分打ち解けて話をしているように聞こえて、それが嬉しいと同時に驚きだった。
それだけ長い期間、本当に毎日通い続けたというもあるのだろうが、あの父に対し一歩も引かない話し方をする彼の人柄もまた、父の好みでもあったのだろう。
「藍がちょくちょく押し掛けてるんだろう。元気か」
と、突然父が白々しいことを言う。
父が何か余計なことを言わないか、今すぐ隣に乗り込みたいところだが、ちょっとだけ下心が湧いた。
何か少しでも、葛城さんの口から私をどう想ってくれているのか聞けるかもしれない。
ところが、父の言葉は私を貶すものばかりだ。
「お元気ですよ、とても」
「あいつは気が強い。可愛いげがないだろう」
恥ずかしさに、じわりと汗が滲む。
それでもやっぱり、聞いてみたかった。
それだけ長い期間、本当に毎日通い続けたというもあるのだろうが、あの父に対し一歩も引かない話し方をする彼の人柄もまた、父の好みでもあったのだろう。
「藍がちょくちょく押し掛けてるんだろう。元気か」
と、突然父が白々しいことを言う。
父が何か余計なことを言わないか、今すぐ隣に乗り込みたいところだが、ちょっとだけ下心が湧いた。
何か少しでも、葛城さんの口から私をどう想ってくれているのか聞けるかもしれない。
ところが、父の言葉は私を貶すものばかりだ。
「お元気ですよ、とても」
「あいつは気が強い。可愛いげがないだろう」
恥ずかしさに、じわりと汗が滲む。
それでもやっぱり、聞いてみたかった。