艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
ソファで身体を重ねながら、熱に潤んだ彼女の瞳に魅入る。


「藍……」


こんな彼女を知るのは俺だけなのだということに、支配欲が満たされていく。


「葛城さんっ……」

「藍、名前で呼んで」


明日には、君は俺の妻になるのだから。


恥ずかしいのか、真赤な顔で嫌だと首を振る。
そんなところが余計にこちらを煽ってくれるのに、彼女はわかってない。


「藍、お願い」


彼女の奥深くに身体を沈めながら、頭を抱き寄せ耳元で催促する。
動きを緩やかにして待っていれば、彼女が焦れたように腰を揺らし、両手で縋り付いてきた。


俺の耳元に、唇を寄せ。
蚊の鳴くような小さな声で、彼女が言った。


「……圭さんっ、も、だめ、早く」


こんなことで彼女は簡単に俺の理性を消してしまえるのだから、俺は一生彼女にはかなわない。


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