艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
圭さんにも、どれくらいのタイミングで連絡したらいいだろう。
でも多分、まだ早すぎる。

「……う」

ぎゅぎゅぎゅ、とお腹の皮が絞られ始める予兆を感じて、身体が怯え手が震えた。
ほろ、と涙が出そうになるのを、唇を噛みしめて耐える。

…い、痛い痛い痛い!

痛んでいる間は、やっぱり看護師さんを呼んでおけば良かったかなと後悔する。
だけど、痛みが去れば、もうちょっとは耐えられそうな気もして、もうそれをどれくらい繰り返していただろうか。

「んんんんっ!」

痛む時間が、今までで一番、長いような気がした。
詰めていた息が、もう続かないギリギリの苦しさの時、お腹の奥でパシャンと風船が弾けるような音がする。

「あ……れ?」


もしかして、破水した?
そう自覚した瞬間、間を置かずに思わず悲鳴を上げるほどの痛みに襲われた。
もう無理だ、と迷わずナースコールの紐を引き寄せるくらいの、腰が内側から打ち砕かれそうな痛みだった。

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