艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
それが、葛城さんの申し出を受けることしか見つからなかったのが情けないことだが。
葛城さんは、途中大学の先輩だとかいう人に会い、今はその人と話している。葛城さんに負けず劣らず華やかな外見の人で、いかに私や兄が一般人か実感してしまった。
「……疲れた」
あれから、葛城さんと柳川さん、兄の三人の話にただただ笑ってマッシュポテトに徹した私。
三人とも微妙に言葉をぼやかして話すから、詳細をはっきりとは理解しかねたが、花月庵、柳楽堂、カツラギの現状を雰囲気で察することはできた。
とりあえず今一番、立場が弱いのは『花月庵』だ。柳楽堂は花月庵がもっと衰えるのを待っていたのだろうか、それともカツラギと同じように買収を考えていたのかもしれない。
それが、ある日突然花月庵の株を買い占められたのを知った。
「はあ」
深く溜息を落とす。先ほどの三人の様子が、頭の中でイラスト化される。狸とキツネに挟まれてカタカタ震えている、子ネズミの絵だ。無論、狸が葛城さんでキツネが柳川さんだが。
「藍」
名前を呼ばれて顔を上げれば、子ネズミ……もとい兄が立っていた。
葛城さんは、途中大学の先輩だとかいう人に会い、今はその人と話している。葛城さんに負けず劣らず華やかな外見の人で、いかに私や兄が一般人か実感してしまった。
「……疲れた」
あれから、葛城さんと柳川さん、兄の三人の話にただただ笑ってマッシュポテトに徹した私。
三人とも微妙に言葉をぼやかして話すから、詳細をはっきりとは理解しかねたが、花月庵、柳楽堂、カツラギの現状を雰囲気で察することはできた。
とりあえず今一番、立場が弱いのは『花月庵』だ。柳楽堂は花月庵がもっと衰えるのを待っていたのだろうか、それともカツラギと同じように買収を考えていたのかもしれない。
それが、ある日突然花月庵の株を買い占められたのを知った。
「はあ」
深く溜息を落とす。先ほどの三人の様子が、頭の中でイラスト化される。狸とキツネに挟まれてカタカタ震えている、子ネズミの絵だ。無論、狸が葛城さんでキツネが柳川さんだが。
「藍」
名前を呼ばれて顔を上げれば、子ネズミ……もとい兄が立っていた。