ハツコイ
そんなことを考えながらたどり着いたのは、焼却炉。



ゴミを捨てながら、ため息をつく。



すると…




「倉科…?」




一瞬、琉偉に呼ばれたのかと錯覚してしまった。




振り返ると…知らない人??





「そうですけど…何か?」




すると、その人はニッと笑って続けた。




「俺、隣のクラスの安原。結構有名だと思ってるんだけど…知らない?」



有名…?




「知り…ません…」



そんな人が、私に何の用?





「あのさ、倉科。俺と付き合わない?」





知らない人からの、突然の告白。




こういう時…琉偉はなんて言って断っているんだろう。



一人の人を想い続けながら、丁寧に断ってるんだろうな。



それが、琉偉の優しさだから。




だけど、私にはそんな優しさ、持てない…。





「でも…私あなたのことよく知らないし…」




やんわりとしか言えない自分が情けない。




だから、安原くんが怯んでない。




「そんなのはさ、付き合ってから知ればいいんだよ。」



「でも…」





…助けて、誰か。





助けて…





………琉偉っ!!









「柚っ。」

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