サーペンディス 天秤に架けられた少女
「よし、こんなもんだろ」
庭から帰ってきてからずっとかき混ぜていたボールから、白くとろりとしたクリームを洗って輝いているフルーツの上にかける。隣のお皿にはホットケーキがフルーツソースとクリーム間から湯気を上げている。
鳥の声。
輝く朝日。
涼しい風。
青々しい緑。
囁くような波音。
こんな清々しい朝を迎えられてとても不思議な感覚だった。新鮮で新しくて、どこか懐かしい感じ。
フルーツは口の中で弾けて甘酸っぱかった。とてもおいしい。目を細めてほくそ笑んでいる。イーグレットはそれを満足そうにずっと私の顔を見ていた。