秘密の約束。
「そう…寂しかったらいつでも来てね。晩ご飯おいていくから、ちゃんと食べるのよ。」

晩ご飯を置いて2人は出ていってしまった。

しん…と静まり返るリビング。

いつからこんなに静かだったんだろう。


あたしはずっと

お父さんがいつも座っていたソファーに座って泣いていた。

いつまでも泣いていたかった。

解決にはならないけど…


━━━━━━━━━━━━━


泣きつかれて眠っちゃったんだろう。

気づくと朝だった。

あたしソファーで寝ちゃったのか…。

学校に行かなきゃ…。

「お母さ…」


思わず呼びかけているその人はもういない。

振り返った台所に立つ姿は見えない。

あたしはため息をついて、学校に電話をかけた。今日も休もう。

これで何日目だろうな…。




ピーンポーン






またチャイムが鳴った。

うちん家にお客がくるのは遠藤さんぐらいしかいない。

ドアを開けると、やっぱりおばちゃんたちがいた。

「大事な話があるの。」

おばちゃんの真剣な顔に圧倒され、思わずリビングに上げた。

大事な話ってなんだろう。

リビングに向かい合わせで座る。

今までおばちゃんのこんな顔見たことない。
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