秘密の約束。
─────────………

「はい、はい……。わかりました。」

あきこは受話器を置いた。心配そうな眼差しで電話を見つめている。

「睦月は…睦月は大丈夫だよね?」

唯一の心配は父と同じ過ちを繰り返さないか…。

もし睦月が父を殺したいと思っていたら…?

あきこはため息をついた。

「考えすぎだよね…。」


そう自分に説得させるが、不安はぬぐいきれないままだった。




それにしても帰ってくるのが遅い。

あきこは心配でたまらなかった。

あの秘密がばれてしまうのも時間の問題かもしれない。

再びため息がもれた。

もうため息しかでなかったのだ。

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