秘密の約束。
「もしかして、睦月くんの彼女?」

先生は無邪気にふざけながら聞いた。

「違いますよー。ただの友達です。」

なんで男と女が2人集まったら

彼女、とか付き合ってる、とか連想するんだろうか。

「嘘よ。怒らないでね。睦月くんは気まぐれで大変でしょう。睦月くんがいてた頃はてこずったわ。」

先生は笑いながらお湯を注いだ。

いい香り。

先生はさすが先生だ。睦月の気まぐれさをよく知っている。

「そうなんです!!ゼリーのことになると、こぉーんなに目がつり上がって……」

あたしは自分の目をつり上がらせて、睦月の真似をした。


先生はクスクスと笑って紅茶をあたしの前に置いた。


「そうなの?知らなかったわ。睦月くんの好きなものなんて、一つも知らなかったから…」

それってどうゆう意味?
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