秘密の約束。
俺は苺香の腕を引っ張り走り出した。

朝の空気は少し冷たくて気持ちいい。
このまま苺香と2人っきりでずっと走れたら楽しそうだなぁ。


「どっ…どこいくの?」


ハァハァと息を切らしながら走る苺香。


いつも強引でごめん。



って思ったけど恥ずかしくて言えない。
こうやって手と手が触れている間に伝わるようになってたらいいのに。
そうしたらきっと、もっと素直な気持ちが伝わるんだろうな。

俺はそんなファンタジックなことを考えていたことに1人で笑った。


「おばぁちゃん家」


俺はそれだけ言って、前を向いて走り出す。
「それと」と付け加えるように言った。

「義理だけど。」

きっと苺香はまた目をまん丸にして不思議そうな顔をして俺を見ているんだろうな。そう考えて俺はにやけた。本当にエロ魔神かもしれない…。

「今からお母さんのとこ行ったら、また怒るだろ?」


適当に、かつ自然な言い訳が出来た。
苺香は単純だからあまり深く考えていないと思う。
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