秘密の約束。
俺は周りを見た。おばあちゃんは気をきかせて

「ちょっと2人っきりにしてくれないか。用があったら呼ぶから」

メイドはおじぎをして「かしこまりました」と部屋を出ていった。




「お父さんを殺したい。」







おばあちゃんを見れなかった。本当は自分でもわかっていた。



俺だって罪悪感という気持ちを持ち合わせている。



「そうかい」




ズズズ…




紅茶をすする音が聞こえた。


「それで?


「それ」をし終わったらうちを継ぐって言う魂胆かい?」



さすがお母さんのお母さんだ。ちゃんと分かってる。




俺は決意が出来ている。この家を継ぐ。




もともと引き取ってもらったんだから、せめてものお返し。

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