おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
なにか言ってるようだけど全然聞き取れなくて、とにかく急がなきゃとエンジンをかけた。


「佐藤くん!もう一回言って、すぐ行くから、もう一回頑張って…」


「…さー……え…りあ」


苦しそうな呼吸が悪化していく。
辛うじて聞き取れたその場所へ車を走らせていた。

話しはしなくても電話はつないだまま…広い駐車場で佐藤くんの車を必死に探した。
ないないないない…どこ?泣きそうになって、必死に堪えて…



「あった、あったよ!」


電話に向かって叫んでいた。


車高の高い個性的な車。


助手席のドアをあけて、乗り込むと呼吸するのがやっとで汗びっしょりの佐藤くんが必死に苦しさにたえている。
わたしは即、119番をした。



「大丈夫だよ。すぐ救急車くるからね。一緒にゆっくり呼吸しよ。」



わたしは佐藤くんの手を握って、汗を拭いてあげながら一緒にゆっくり呼吸をした。


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