アッファシナンテ

遼「俺さ、お嬢様ってワガママで
自分の事しか考えない人間ばかりだと
思ってた。こんな仕事してるとさ
少なからずお嬢様に出会うんだよ。
まあ、あんたみたいな本気のお嬢様に
出会う事はなかったけど、金持ちには
沢山出会うから。そうゆう人達って
基本、自分の事しか考えない
ワガママな人間ばかりなんだよ。」

花恋「私も十分ワガママだと
思うけれど。」

遼「ワガママっつーかさ
あんたは周りとズレてんだよ。
あんたにとっての普通が
皆にとっての普通じゃないっていうか。
それでも、あんたはいつも何かの
誰かの心配をしてる。
会社の同僚とか家の事とか
パーティーに訪れる名前も知らない
人達の事とか、家で働くメイドの事とか
執事の事とか俺の事とか。
あんたから自分の悩みを聞いたの
今日が初めてだから。」

花恋「そうだったかしら?
全然気付かなかったわ。」
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