four seasons〜僕らの日々〜
真面目に言って、男の子は後悔する。いくら蓮たちが嫌いだからといって、こんなことを言ったら美桜に嫌われないか…。緊張する男の子に、美桜は少し考えてから言った。
「別にいいよ」
「本当か!?ありがとう」
嬉しくて男の子はいつもよりも大きな声で言った。それを見ていた生徒が呆然とする。今まで誰とも関わろうとしない男の子が、大きな声で話している光景を初めて見るからだろう。
「じゃあ、旧校舎で練習しよう」
「わかった!」
美桜がそう言うと、本当に教えてくれるんだと男の子の胸が高鳴る。
早く放課後になってほしい……。
男の子はそう初めて思った。
放課後、男の子はホームルームが終わると足早に旧校舎へと向かう。嬉しさと緊張で胸はいっぱいだ。
「これを歌うんだよ」
男の子が教室に入ると、美桜は歌詞が書かれた紙を男の子に渡した。
「蓮くん、すごいよね!自分で歌を作れるなんて…。羨ましいなぁ」
美桜が頰を赤くしながら言う。ズキン、と男の子の胸が痛んだ。
「手話は耳の聞こえない人の言葉だ。それができるほうがすごいと思う」
自分を見てほしくて、男の子は慌てて言う。
「ありがとう」
そう笑顔で言いながら、美桜は右手を垂直に立て、小指側で左手の甲をトンと叩く。
「……『ありがとう』か?」
「そうだよ」
美桜は笑顔のまま言う。男の子は美桜を見つめた。
「別にいいよ」
「本当か!?ありがとう」
嬉しくて男の子はいつもよりも大きな声で言った。それを見ていた生徒が呆然とする。今まで誰とも関わろうとしない男の子が、大きな声で話している光景を初めて見るからだろう。
「じゃあ、旧校舎で練習しよう」
「わかった!」
美桜がそう言うと、本当に教えてくれるんだと男の子の胸が高鳴る。
早く放課後になってほしい……。
男の子はそう初めて思った。
放課後、男の子はホームルームが終わると足早に旧校舎へと向かう。嬉しさと緊張で胸はいっぱいだ。
「これを歌うんだよ」
男の子が教室に入ると、美桜は歌詞が書かれた紙を男の子に渡した。
「蓮くん、すごいよね!自分で歌を作れるなんて…。羨ましいなぁ」
美桜が頰を赤くしながら言う。ズキン、と男の子の胸が痛んだ。
「手話は耳の聞こえない人の言葉だ。それができるほうがすごいと思う」
自分を見てほしくて、男の子は慌てて言う。
「ありがとう」
そう笑顔で言いながら、美桜は右手を垂直に立て、小指側で左手の甲をトンと叩く。
「……『ありがとう』か?」
「そうだよ」
美桜は笑顔のまま言う。男の子は美桜を見つめた。