four seasons〜僕らの日々〜
蓮の顔が赤くなっていった。

「あ…ありがとうございます!」

蓮は、嬉しさでいっぱいになっていった。

美桜と蓮が見つめる中、外では椿が寂しそうに二人を見つめていた。



それから、美桜はたまにカフェに来るようになった。

蓮はバイトの日が待ち遠しくなっていった。働いている姿を好きな人に見てもらえるーーーそれは蓮にとってとても幸せだ。

美桜は蓮に手話で『がんばれ』と言ったり、『かっこいい』と言ったりする。蓮も『ありがとう』と手話で言う。まるで、二人だけの言葉みたいだ、と蓮は思った。

「れ〜ん!来てみたよ〜」

「こんにちは!」

今日は美桜は椿と一緒にやって来た。椿を見た刹那、蓮の胸が少し痛くなる。しかし、美桜の笑顔を見て自分を落ち着かせた。

「へぇ〜かっこいいじゃん!!制服似合ってるよ」

椿が頰を赤くしながら言う。

「えっ?俺のこと?」

蓮の前に空が立った。

「違うよ!蓮だよ」

椿がそう言うと、空は「え〜!?俺ってそんなに人気ないの?」と頰を膨らませた。

「そんなことないよ!坂本くんもかっこいいと思うよ〜」と美桜は慌てて言う。
< 87 / 280 >

この作品をシェア

pagetop