カボチャの馬車は、途中下車不可!?

その後。

「おう姉さん、あんたも飲みな!!」
「はぁ……どうも」
「これ、あたしのおすすめなんだよ、食べるかい?」
「あ、いただきます……」

私まで巻き込まれて、飲んで食べて……


「飛鳥っ、これ裏メニューなんだって。食べてみて、おいしいから」
「もうお腹いっぱいだってば」
「一口だけっ!」
「え……ナニコレ、めちゃくちゃおいしいっ!」
「だろっ!? ところで裏メニューって何?」
「あははははっ……やめてよ、メニュー裏返さないで!」

いつの間にか、思いっきり声をあげて笑っていた。


ここは日本で。
周りは全員、日本人で。


言葉も習慣も、空気も気候も。
何もかも違う異国にいて。

彼は……どうしてこんなに、無防備に笑えるんだろう。
どうしてこんなに、私たちを惹きつけるんだろう。

どうしてこんなに、……
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