カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「な、なっ……なにす」
ジタバタして、なんとか起き上がろうとするものの。
密着した体全体で押さえつけられていて、全く効果はない。
「油断大敵、だね」
組み伏せた私を見下ろしながら、ライアンが悪戯っぽく唇の端を持ち上げる。
「何言っ——……んっ!」
声を上げようとした私の唇は、柔らかなもので塞がれた。
覚えのあるその感触。それを記憶の奥から引っ張り出すより早く、もう一度、強く、それは押し付けられた。
あっと思う間もなく歯列を割って、肉厚の舌が入ってくる。
奥まで遠慮なくかき回しながら、探し当てた私の舌を吸い上げる。
「ライ……っ……ゃあ」
ぴちゃっ……ぴちゃっ……
連続する水音が、聴覚をリアルに刺激して——私の中から、淫らな何かを引きずり出そうとする。
甘美な悦楽へ、堕とそうとする。
「ゃ、め……っ、も……」
彼の胸を押し返そうとする手には、全く力が入らなかった。
「あすか……っ……」
どこか切羽詰まったような色っぽい声に、ビリっと背筋が慄いた。