カボチャの馬車は、途中下車不可!?

なんで突然、ここでそんなことっ……

「そっそれ……本気、だったの?」
狼狽える私を見て、ライアンはニヤリとした。

「ジョークだと思ってただろ」

「そりゃ、まぁ」

思うに決まってる。
っていうか、冗談、なんでしょう?

「飛鳥」

笑みを消したライアンが、私を見つめてる。


とくんとくんとくん……


笑ってたじゃない。
冗談だって……この前は。


真っすぐ注がれる彼の眼差しとは対照的に、こっちの視線は定まらなくなっていく。

次は何を言われるんだろうって。
心臓はもう、バクバクすごい音で鳴り響いて——





「……の、名前」



「…………は?」
< 263 / 554 >

この作品をシェア

pagetop