カボチャの馬車は、途中下車不可!?
なんで突然、ここでそんなことっ……
「そっそれ……本気、だったの?」
狼狽える私を見て、ライアンはニヤリとした。
「ジョークだと思ってただろ」
「そりゃ、まぁ」
思うに決まってる。
っていうか、冗談、なんでしょう?
「飛鳥」
笑みを消したライアンが、私を見つめてる。
とくんとくんとくん……
笑ってたじゃない。
冗談だって……この前は。
真っすぐ注がれる彼の眼差しとは対照的に、こっちの視線は定まらなくなっていく。
次は何を言われるんだろうって。
心臓はもう、バクバクすごい音で鳴り響いて——
「……の、名前」
「…………は?」