カボチャの馬車は、途中下車不可!?

迷いのない答えに、つかの間、言葉を見失った。


「…………」


——いいじゃない、このまま同棲、結婚、て突き進んじゃえば。
——こういうのはタイミングなんだから。勢いが大事よ。

彼の中では、同棲したからといって、結婚を考えてるわけじゃないんだろうな。
彼の人生に、結婚なんて文字は、ないんだろうから。

胸が、ちくりと痛んだ。


「そろそろお湯、いいかな。もう行こうか」

この話は終わり、とばかり立ち上がった彼は——

「きゃあっ」
ひょいっと私をその腕に抱き上げた。

「ちょ、ちょっとライアンっ……まま、また……一緒に入るの?」

「当たり前だろ。飛鳥のせいなんだから、嫌だは受け付けないよ」

ジトっと睨まれてしまい、私は眉をさげたまま、口をつぐむしかない。

そう。
彼は私を、一人でお風呂に入らせてくれない。

最初の日、彼がシャワーを浴びている間に私が勝手に帰ってしまって以来、バスタイムがトラウマになってしまった、というのが彼の言い分で。

私のせいだ、なんて言われたら、断ることもできなくて。
今では、時間が合えば一緒に入るってお約束になってしまい——
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