カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「や、……っン、……」


バスルームの奥、一段高い位置に設置されたジャグジーバス。
全面ガラス張りの窓から望む、絢爛豪華な夜景を堪能する余裕もなく。

彼に後ろから抱え込まれるようにお湯に浸かりながら、私はきつく唇を噛んで、洩れそうになる喘ぎ声を必死で押し殺していた。


雪のように波打つ純白の泡の下で行われているのは、
表側の清らかさとは真逆の、淫靡な悪戯——


「んっ……く、……!」

「こら、唇は噛んじゃダメだよ」

「だ、って……はずかしっ……」

体をひねり、彼の手から逃れようとするけれど。
逆に前より深く、密着されてしまう。

「ラ、ライア……も、お願……っ……やめ」

涙目になりながら訴えてるのに。
彼はその手を止めることなく、「恥ずかしがってる飛鳥、めちゃくちゃ可愛い」なんて嘯くから、腹が立つ。

うぅ……ほんと性格、悪すぎっ……

振り向きざまの抗議の声は、すぐに唇ごと飲み込まれた。


「んん……っん、ぅっ……」

パシャパシャっ……

泡を飛ばしながら抗っても、彼のキスは容赦ない。
狂おしいほど濃密に貪られて、頭の芯がドロドロに溶けていく。
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