カボチャの馬車は、途中下車不可!?

彼はもう、退院できたかな。


そのままなんとなく観察していると、迷彩柄のTシャツを着た一人が、チラリと目を上げ……ぐるりと視線を動かした。
まるで、何かを探すように。


「っ……!!」


窓枠に電流でも流れたみたいに。
私の身体は反射的に飛びのき、ガバッとしゃがみこんでいた。


どういうこと……?


バクバク、ハードロックのドラムみたいな鼓動を感じながら、視界が捕らえた彼の顔を脳内レビューした。


これはどういうこと?


別人?
疲れていて、見間違えたとか?

希望的観測を……私はすぐに打ち消した。
ううん、やっぱり彼だ、と。

一度だけ会ってる。
彼だ、と。
< 428 / 554 >

この作品をシェア

pagetop