カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「あ、飛鳥、夕食さ、餃子にしようと思うんだけど、いい?」
ダイニングに戻ると、冷蔵庫を開けながら美弥子が聞いてきた。
「きよかも一緒に作るんだよ! とってもおいしいよ!」
清香ちゃんが美弥子の足元にまとわりつきながら、にこにこ笑ってる。
私のカン違いなら、それでいい。
でも、そうじゃないって可能性が少しでもあるなら……
このまま私がここにいたら、2人も巻き込まれちゃうかもしれない。
2人……ううん、もう3人、だ。
唇を湿らせ、慎重に言葉を選んだ。
「ごめん……私、用事思い出したから、もう行くね」
「えぇっ? だって泊まるって——」
「確かこのマンションの非常階段って、裏の通りに出るわよね?」
「う、うん……そうだけど、でも——」
「誰かが訪ねてきても、坂田が帰ってくるまで絶対ドアを開けないで」
再び遮って念押しして、かばんをつかむ。
「ねえ、飛鳥……どういうこと?」
不安を滲ませる美弥子を振り返って、なんとか唇を持ち上げた。
「私も、それが知りたいの」