カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「わわ、わから、ない……っ」


余裕をなくした私の口から飛び出したのは、可愛げのない意味不明な言葉だった。

あぁもうっ!
せめてもう少し、大人な対応できたらいいのに。
恥ずかしさの余り頬を押さえて彼に背を向けた、その直後——


カタン……
立ち上がったライアンが、私の腕を捕らえ、広い胸の中へと抱き寄せた。

「っ……あの、」
「じゃあ、もっとわかりやすく言うよ」

石のように固まる私の背中へ、腕が回された。


そして。





「結婚しよう、飛鳥」






っどくっ……ん——


< 549 / 554 >

この作品をシェア

pagetop