新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「驚いたのは、僕も同じですよ」
「え……?」
「花宮さんが思っていた以上に可愛らしい方で……柄にもなく緊張しています」
「……っ!」
心臓が飛び跳ねるとは、きっとこういうことを言うんだろう。
お世辞だとはわかっていても、言われ慣れない言葉を言われたら上手に言葉も返せない。
「改めまして、今日はわざわざお時間を作ってくださり、ありがとうございました」
言いながら彼は長い脚を前に出し、固まる私の前まで歩いてきた。
そうして慣れた手付きで名刺を一枚取り出すと、私の前へと静かに差し出す。
「自分は、Lunaの代表取締役社長を勤めさせていただいている、如月(きさらぎ)と申します。先日は弊社の近衛が、メールでお世話になりました」
「え……?」
慣れない手つきで差し出された名刺を受け取って、小さく息を吐いたところで思いもよらない挨拶をされた。
代表……取締役、社長?
改めて、渡されたばかりの名刺を見れば、確かにそこにはハッキリと、【代表取締役社長】という文字が明記されている。