新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない


「大丈夫。きっと間に合う」


その言葉は二回目だった。

今朝乗ってきた車の助手席に私を乗せて、湊は病院まで最短ルートで車を走らせた。

戻りの時間を含めたら病院にいられるのは四時間ほどだろうか。

だけど今朝連絡を貰ってから、もう随分時間も経っている。

湊は間に合うと言ったけど、間に合うかどうかはわからない。

それでも懸命に──二人で息を切らせながら、おばあちゃんの待つ病室へと向かった。

ドキドキと心臓は高鳴っていて、零れそうになる涙を必死に堪え続けた。


「おばあちゃん……っ」


そして、ようやく病室の前につき扉を開ければ、待ち構えていたように看護師さんと担当医が顔を出した。

そこで初めて私は、湊が近衛さんを通して病院に連絡を入れてくれていたことを知ったのだ。

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