新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「COSMOSの購買層は、目的が多少は違えど、流行に敏感な女性という点ではLunaとほぼ同じです。顧客が求めているものも、"特別感"という意味では良く似ています。だからこそ、花宮さんを弊社に迎えたい……と、僕は考えました」
「そんな……それはさすがに、大袈裟です」
「いえ。大袈裟ではありません。僕は思ったことしか口にしない主義なので、そのまま受け取っていただいて大丈夫ですよ。……もちろん、最初にあなたを可愛らしい人だといった言葉も本当です」
「……っ!」
不意打ちで向けられた言葉に、反射的に顔が熱を持った。
柔らかに微笑んだ彼の言葉は嘘と真実が入り交じっている。
彼ほどの人ならば、仕事のためなら嘘の一つや二つも、必要に応じて上手に使いこなすだろう。
私を可愛らしいだなんて言ったのも、リップサービスに違いないとわかっているのに……。
あまりに彼が当たり前のように言うから、危うく間に受けてしまいそうになる。