新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
 


「販売サイトに記載されていたお名前と、届いた商品に記載されていた住所をなんとなく調べさせたら、花宮さんが弊社の系列企業にお勤めだとわかりました」


たった今予想した通りの答えが帰ってきて、強張った肩から力が抜ける。


「……今の時代、個人情報の管理って本当に難しいですね」

「一応、これから一緒にお仕事をする相手なので。もちろん、悪用なんてしませんからご安心ください」


再びニッコリと微笑んだ如月さんを前に、溜め息がこぼれた。

考えてみれば私もこうして実際に会う前に、Lunaや彼についての情報を、ネットや雑誌で散々調べあげたのだ。

そう考えたらお互い様……とは、立場が違い過ぎるから言い切れないけれど、一方的に彼を責められない気もする。

……でも、今度からはもっと用心深く、色々と気をつけよう。

今回は相手が彼だからまだ良かったものの、このご時世、何があってもおかしくない。

 
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