新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「き、如月さ……っ」
「これまでずっと、俺なりに我慢してたんだ。だから今日は……あまり、我慢できそうにないんだけど、いいかな?」
「あ……っ」
予告なく耳を緩く噛まれて、再び身体が小さく跳ねた。
そのまま背後の窓へと押し付けられて、今度は噛み付くようなキスをされた。
「ん……っ!」
優しくて、如月さんらしい穏やかなキスではない。
何度も角度を変えては性急に重ねられる唇は、初めてのキスにしては情熱的で、息吐く間もなかった。
後頭部に触れる硝子のひんやりとした感触と、正面からぶつけられる熱が対象的で、やけに背徳的だった。
腰に添えられた手が焦れったそうに服の裾をなぞって、時折触れる彼の手の感触に身をよじる。
「や……っ、如月さ……」
「……ヤバイな。桜が可愛すぎて、手加減できない」
「……っ」
額を私の額につけて、甘くとろける息を零した如月さんは、きつく締められていたネクタイを緩めた。
思わずギュッと彼のスーツの胸のあたりを掴むと、熱に浮かされた瞳が私の様子を静かに窺う。