不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
 監視者たちが走り寄ってゆくのを、上の方からまゆこも見ていた。手すりを持ったままでぐらりと傾く。

「マユコ様っ」

 エルマが彼女を支えた。逆側でルースが支える。

「大丈夫。足が、がくがくしているだけだから」

 終わったかと思うと、すぐにへたり込みたくなった。けれど何とか手すりを支えに立っている。

 万が一にもジリアンが見て、心配するといけないと思って。

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