不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
「テオ?」
「僕の名前は、テオハルト・ヴォーデモンです。ゲオルグは僕の義兄になります。腹違いの弟なのですよ。マユコ様、あなたを兄上のところにご案内しますね」
「は? え、えぇぇ……っ、スパイだったの!」
「スパイ? なんですかそれは」
不思議そうな顔をして見上げてくる。スパイとはこちらで言う間諜のことで……などと説明する気はない。暇もない。
魔法陣の外でまゆこに近寄ろうと足掻くルースが言い募る。
「おまえの名前は、テオ・パッソじゃないのか。身元も調べたんだぞ。どうして」
「もちろん偽装しました。書類とか証人とか、作るのは大変でしたよ」
「わざわざ私を選んで傍についたのか。二年も前から」
「僕には高い魔法力がありますが、ジリアン様につくのは難しい。だから、魔法の力がほとんどないルース様の侍従になりました。二年なんて、あっという間でしたよ。まさか間諜の元締めだったなんて。情報はたっぷりいただきました」
「こ……の」
さすがのルースも微笑などしていられない。
「僕の名前は、テオハルト・ヴォーデモンです。ゲオルグは僕の義兄になります。腹違いの弟なのですよ。マユコ様、あなたを兄上のところにご案内しますね」
「は? え、えぇぇ……っ、スパイだったの!」
「スパイ? なんですかそれは」
不思議そうな顔をして見上げてくる。スパイとはこちらで言う間諜のことで……などと説明する気はない。暇もない。
魔法陣の外でまゆこに近寄ろうと足掻くルースが言い募る。
「おまえの名前は、テオ・パッソじゃないのか。身元も調べたんだぞ。どうして」
「もちろん偽装しました。書類とか証人とか、作るのは大変でしたよ」
「わざわざ私を選んで傍についたのか。二年も前から」
「僕には高い魔法力がありますが、ジリアン様につくのは難しい。だから、魔法の力がほとんどないルース様の侍従になりました。二年なんて、あっという間でしたよ。まさか間諜の元締めだったなんて。情報はたっぷりいただきました」
「こ……の」
さすがのルースも微笑などしていられない。