不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
テオハルトは目を丸くして驚き、まゆこの手首を放した。まゆこは一気に後ろへ下がって魔法陣の外へ出た。どうやら、内側からなら外へ出られるようだ。
若いころから間諜に勤しんだテオハルトは、魔法言語を限りなく短くするための訓練をするといった時間を持たなかったようだ。
空間跳躍魔法をすぐに発動できず、時間を要していたのは、まゆこに逃げるチャンスを与えた。
「ま、待て」
追いかけようとしたテオハルトは、次の瞬間吹っ飛んだ。通路のある壁際まで跳んで、土の上にガクリと倒れる。
顔を起こしてこちらを見ると『兄上』と言った。
まゆこはすぐ横にゲオルグが立っていたので驚いてしまった。
「ゲオルグ様」
「すまないな、弟がしでかしたようだ。すぐに引き取る」
ゲオルグは右腕を白い包帯でぐるぐる巻きにされて肩から吊っていた。
怪我をしていても、ヴォーデモン家の嫡男だけはある。カーライルの結界をやすやすと潜り抜けてきた。
どこからか縄が出てきて、空中を飛んでいくと、テオハルトを縛り上げてしまった。
しかもそれは二本あり、通路の中へも入ってゆく。
縄ではあるが蛇が飛んでいるようで、かなり気持ちが悪い。しげしげと眺める。
若いころから間諜に勤しんだテオハルトは、魔法言語を限りなく短くするための訓練をするといった時間を持たなかったようだ。
空間跳躍魔法をすぐに発動できず、時間を要していたのは、まゆこに逃げるチャンスを与えた。
「ま、待て」
追いかけようとしたテオハルトは、次の瞬間吹っ飛んだ。通路のある壁際まで跳んで、土の上にガクリと倒れる。
顔を起こしてこちらを見ると『兄上』と言った。
まゆこはすぐ横にゲオルグが立っていたので驚いてしまった。
「ゲオルグ様」
「すまないな、弟がしでかしたようだ。すぐに引き取る」
ゲオルグは右腕を白い包帯でぐるぐる巻きにされて肩から吊っていた。
怪我をしていても、ヴォーデモン家の嫡男だけはある。カーライルの結界をやすやすと潜り抜けてきた。
どこからか縄が出てきて、空中を飛んでいくと、テオハルトを縛り上げてしまった。
しかもそれは二本あり、通路の中へも入ってゆく。
縄ではあるが蛇が飛んでいるようで、かなり気持ちが悪い。しげしげと眺める。